第1回「カンパdeカンパイ!」(2020年2月9日 狛江”ピタッティ”)

COLUMN "next one more"

 その日ネクストワン主催の初イベント「カンパdeカンパイ!」の会場、狛江の「ピタッティ」に不安な心を抱えて向かっていました。

 このイベントは私たちが伴走支援しているNPO法人フードバンク狛江への寄付集めと、その活動を広く知って頂くことを目的として企画したイベントです。フードバンクとは簡単に言うと、市民や企業から不要な、消費期限にはまだ日数のある食品の寄贈を受け、困窮家庭やひとり親家庭に無償で配布する活動です。

 参加費は料理代として2500円、飲み物は一律1杯600円。その中からお店への支払い等を差し引いた全額がフードバンク狛江への寄付となる仕組みです。定員30人に対して前日まで参加申し込みは17人。せめて20人は来て欲しいのだけど…。狛江駅から5分程歩くと「ピタッティ」の前には「カンパdeカンパイ!」のポスターを貼った看板が出ていました。マスターの心遣いです。「大丈夫!」。不安は一気に吹っ飛びました。開始時間が近づくと皆さん興味津々でドアをそっと開け、中の様子を伺いながら入って来られます。「あの~、予約していないのですがいいですか?」と遠慮がちに入っていらっしゃる方も次々に現れ、総勢24人になりました。お店はほぼ満員です。

 今日のイベントはFacebookやイベント管理サイトのPeatixだけが参加への導線で、チラシをご覧になった方々には電話やメールなどで申し込む手だてがなかったのです。配慮が足りなかったことに気が付きました。次回はこの点を改善しなければなりません。進行はネクストワンの竹中が担当、参加御礼と本日の趣旨を説明し、南條の「カンパイ!」の音頭で初イベントは始まりました。しかし実はこの時点でもう皆さん「カンパイの練習!」とばかりに盛り上がっていたのでした。立錐の余地もない店内は、初対面の方々を交えて名刺交換や自己紹介などお喋りに花が咲いていました。フードバンク狛江を仲立ちに新しいネットワークが構築されたようです。

 お酒が入って舌も滑らかになり、あちらこちらで笑い声がたつ中、司会に促されて理事長田中妙幸(たえこ)氏がフードバンク狛江の紹介と現状について話し始めました。いつもの熱血プレゼンは更にパワーアップし、前のめりの語り掛けです。今日ここに集まった皆様は、自分たちのお金がどう使われて、誰が喜んでくれるのかを教えてくれるのですから真剣に聴きます。心なしかお話が終わってから皆さんの飲み物のピッチが益々上がっていったように見えました。満員のお客様が誰かを助けようと笑顔で飲み、お喋りしている様子を見てこの社会も捨てたものではないなぁと嬉しく感じた次第でした。

 開始から一時間半ほど経過した頃、脇元が「アラビアのロレンス」のスチール写真を壁に映し出し「皆さん!」と呼びかけました。このコーナーは「ファンドレイジング工房ネクストワン」の紹介とファンドレイジングについての説明をするところです。「あれ?」とあっけにとられて見ていた私を尻目に楽しそうに話し始めました。彼の好きな映画を題材にとって説明に入っていったのでした。教科書通りのファンドレイジングの話ではこの場にそぐわないと思ったに違いありません。お客さんの中にはフードバンク狛江の理事の方も何人か来てくださっていました。その理事からヤジが飛びます。愉快なそのヤジも含めて中々の話だったと私は思いました。その証拠に別の理事から頂いたアンケートには「ファンドレイジング…少し分かってきました」とありましたから。

 そして最後に副理事長のお礼の挨拶で本日はお開きになり、皆さん名残惜しそうにお店を後にしました。始まる前は不安でしたが、参加者24名。そして飲み物はなんと84杯!店内に設けた寄付BOXにもたくさんのご寄付をいただきました。皆様本当にありがとうございました。

 2月17日、新しい作業場所である狛江市役所1階で贈呈式を行いました。思いがけない額をお送りすることができて第1回「カンパdeカンパイ!」は大成功でした。後日談があります。あのアンケートをくださった理事と後日事務所でお会いした時、満面の笑顔で「きく芋って知ってる?すぐ近くの野菜売り場にあるわよ」と声をかけて下さいました。ノミニュケーションって本当でした。そして勿論買って帰りました。

                                   (S.KEI)

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